【平野啓一郎】「ある男」名言・感想

小説

生まれ、育ち、それらに伴う環境…
「あの人に成り代わりたい」「自分以外ならこの人生うまくやるのかな?」

そんな風に思った時、読み返したい。

ばむ
ばむ

ネタバレがあるかもしれません。

ネタバレを気にしない方のみこのままお読みください。

名言

「私の人生のモットーは、“三勝四敗主義”なんです!」

ーー真の悲観主義者は明るい!っていうのが、私の持論なんです。そもそも、良いことを全然期待してないから、ちょっと良いことがあるだけで、すごく嬉しいんですよ。

ある男,p.155

良いことがあっても、
もっと頑張れればもっと良い結果になった
と思って満足できない
そんな私にとって、衝撃の価値観。

自分に期待しすぎなんだな。
この価値観をモノにすれば、もっと軽やかに、満足度の高い人生を送れるかも。

特別な愛着の対象

ーーみんなで自分の木を決めようと提案し、それぞれに好きな桜を1本選んだことだった。

ーーふしぎなことに、一度そう決めると、次にここを訪れた時には、もうその木は、他の木とは決して同じではない、特別な愛着の対象となっていた。

ある男,p.183

桜の過去なんて知ったこっちゃないのに、
自分の木として認識してからは特別な愛着の対象になる。

愛着とはしがらみの1つであり、
それは人を苦しめることもあれば幸せにすることもある。

適度であれるようにしたい。

「未来のヴァリエーションって、きっと、無限にあるんでしょう。」

でも、当の本人はなかなかそれに気づけないのかもしれない。

僕の人生だって、ここから誰かにバトンタッチしたら、僕よりうまく、この先を生きていくのかもしれないし。

ある男,p.313

自分の人生だと、過去の挫折や嫌な記憶に執着しがちでも、
他人の人生となると、キラキラした経験のほうがよく目立つ。

本当に、隣の芝はどこまでも青い!笑

ある程度距離をとって人生をみることができたとき、
過去に囚われずに可能性を広げられるのかも。

ばむ
ばむ

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