【伊坂幸太郎】「AX アックス」

小説

「職業で人は判断できない」
しかし、職業や役割等の人物像を演じることを求め、求められるシーンは多い。

本来、自分はどうありたいのか
わからなくなってしまった時に読み返したい。

ばむ
ばむ

ネタバレがあるかもしれません。

ネタバレを気にしない方のみこのままお読みください。

名言

灯篭の斧

負け犬の遠吠えみたいな意味?

似ているが、少し違う。カマキリは勝つつもりだからな。

AX アックス,p.19

自分の力量をわきまえることは、可能性を潰すことにも繋がる。
何か一つでも武器があるなら、それが相対的に弱かろうと磨くことを怠らずにいたい。

できるだけフェアでいろ

相手の名前が変だと馬鹿にしたり、顔や体が変だと馬鹿にするのはやめろ
どうにもならないことを攻撃しても、フェアとは言えない。そうだろ?

AX アックス,p.46

努力では変えられない事実でも判断される、違う土俵での戦いも強いられる、それが社会。
まともに全部を受け止めていたらきりがない。

他の土俵での戦いでは、どうにもならないことは流す。
そして、自分の土俵での戦いだけ、まともに受けて立つ。

自分にも周りにもフェアであることでもっと軽やかに生きられそうだ。

感情って相殺されないんですよね

いいこともあるから、不満も帳消しにできるかと言ったら、そうじゃなくて。

プラスマイナスで計算できないというか

AX アックス,p.123

明けない夜はない。止まない雨はない。根はいい奴。

でも、夜があったこと、雨が降ったこと、恨まれるようなことをした奴。
それらが確かに存在したということは帳消しに出来なくて当たり前。

そう思うことへの罪悪感は感じなくたっていいということに気づけた。

明るい性格です、と自称する人間がえてして、他者を巻き込まなくては人生を楽しめないのを兜は知っている

暗いというのは、単に、静かに日々を楽しむことができる、ということですよ

AX アックス,p.170

人に囲まれている人ほど幸せそうにみえるけれど、
常に誰かの意見に触れて、自分がおかしくないか確認していないと気が済まない。
そのような状態では幸せとは言えない。

他者に依存せずにいられれば、人生がより豊かになりそう。

ばむ
ばむ

人間の人格は、幸せは何で決まるのか?それぞれの主観でしかない。

一流の殺し屋と恐妻家という2つの顔のギャップ

さらっと伏線がちりばめられ、どんどん回収される気持ちよさがあった。

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